ディベート

 はじめまして。
 田村くんよりご紹介に与りました商学部2年の中島大輔です。以後よろしくお願いします。
 まず、更新が大幅に遅れてしまったことを深くお詫びいたします。本当にすみませんでした。
 初LIFEということで何を書こうかとても迷いました。好きなことについて書こうか、あるいは私自身について書こうかといろいろ悩んだのですが、せっかくの機会ですので、ボートとは関係ないけれど、私が高校時代にやっていていまだ多くの人にその実態が理解されていない競技ディベートについて書かせていただこうかと思います。ディベートって論破するんでしょ~?とか言われないためにも……!

 私、高校時代は慶應義塾高校のディベート部に所属しておりました。高校ディベート部からボート部に入るのはなかなか珍しい例なのではないかと私自身思っております。
 さて、まずディベートとはなんなのか。ディベートとは簡単に言うと討論のことです。福沢諭吉先生がスピーチを弁論と訳したのは有名な話ですが、ディベートを討論と訳したのも福澤先生なのです。討論というととても幅が広いですよね。皆様が討論といって思い浮かぶであろう党首討論や、マイケル・サンデルの熱血教室もディベートの一種ということになります。このように様々な種類があるのですが、基本的に共通しているのが、ある一つの論題について討論しているんだ、ということです。ディベートはある論題に対して様々な角度から議論することで論題への理解を深めるための手段なのです。では競技ディベートとはなんなのか。競技ディベートとはディベートの中にルールを定め、競技として形作られたディベートのことです。まあこのルールもたくさんあるので、一口に競技ディベートと言っても様々あるのですが、基本的にはある論題に対し、肯定と否定の立場に立って討論していき、最終的に討論に参加していない第三者であるジャッジを説得できた方が勝ち、という競技です。ここが一番大事なところです。論破することが目的ではないのです!

 私が主にやっていたのは日本語の調査型ディベートと言われるものです。日本語のというのはディベートに用いる言語が日本語ということですね。競技ディベートは英語で行うもののほうが一般的かつ全世界的でありますが、母国語である日本語で行うと難解な英語を使うよりもより議論が深められるのです。まあそもそも私は英語ができないので英語でディベートなんてできないのですが。そして調査型ディベートとは、その論題について有識者の意見などを資料として用いながらそれぞれの主張を補強して行うディベートのことです。そのため試合前に相当な準備が必要となり、これが調査型と呼ばれる所以になっています。たぶん。ほかにも即興型ディベートというのがあり、これは試合の20分くらい前になって論題が発表され、資料等を用いずに行うものです。こちらは比較的手軽にできるため、私は最近ではこちらのものをよくやっております。

 私がやっていた競技ディベートは、立論、質疑、第一反駁、第二反駁の4つのパートに分かれています。立論でそれぞれの主張を述べ、質疑で疑問点等を質疑し、第一反駁、第二反駁でそれぞれの立論に反駁(反論)しながら反駁に対して再反駁も行い、最終的にどちらの議論が勝っていたかをジャッジに説明します。

 論題は多岐にわたりますが、調査型の場合は難解な論題になることが多いです。私が経験したものを例に挙げると、「日本は外国人労働者の受け入れを拡大すべきである。是か非か」や「日本は裁判員制度を廃止すべきである。是か非か」、「日本は国民投票制度を導入すべきである。是か非か」など、日本という国が今後どういう政策をとっていくべきかということを議論していきます。そしてこうした論題は試合の半年ほど前に発表され、選手たちは半年間ずっと同じ論題について調べることとなります。
 即興型の場合はこうした論題のほかにもっと身近な、たとえば「塾高は留年制度を廃止すべきである。是か非か」であったり、「ドラえもんを未来に帰すべきである。是か非か」のようなポップなもの、また「ペットとして飼うなら犬か猫か」のような価値論題という同等の価値を持つ二つからどっちを選ぶべきかということを議論するものなど、調査型に比べ種類も豊富で普段ディベートをしない人にも簡単で分かりやすい論題もたくさんあります。

 このように、ディベートにはさまざまな種類があり、種類によってはどんな方でも気軽にできる知的スポーツなのです!
 
 すみません、ちょっと長く、かつ面白みのない文章になってしまいましたが、これで大体ディベートというものがどういうものなのかご理解いただけたかなと思います。ディベートは第三者を説得する競技で論破することが目的ではないということさえ理解いただければもう何でもいいのですが。この記事を読んでディベートに興味を持った方がいらっしゃったらぜひ私に声をかけてください!

 次は名前もベッドもお隣さんの永田くんです!